刺青除去には想像以上に「時間」と「お金」がかかります!

かつてはある特定の人たちのものだった刺青は、今やタトゥーと呼ばれファッションとして取り入れる若者も少なくありません。一方で、就職や結婚を機に、また子供と銭湯やプールに行くために刺青を除去したいという人が増えているそうです。医師に聞くと刺青は入れるときより、除去するときの方が何倍も大変なようです。

ライター:DANVI編集部

刺青を消すには、皮膚を切除する可能性も

刺青は簡単にいうと、針や刃物で意図的に皮膚を傷つけ、そこに色素を入れて定着させるものです。その際に新陳代謝によって剥がれ落ちる表皮を傷つるだけなら、色素はやがて落ちていきます。ですが、刺青では代謝によって剥がれ落ちない真皮層まで傷つけるため、自然に消えないのです。

この真皮層まで入り込んだ色素を、除去するにはどうしたらいいのか? 方法は大きく分けて2つあります。「レーザー」と「皮膚切除」です。切除をした場合は皮膚移植が必要になるケースもあるので、決して簡単に除去できるわけではないことを、まずは知っておきましょう。今回は、刺青除去の詳しい方法について、横浜中央クリニック(中央クリニックグループ)の亀山誠院長に伺いました。

傷跡が残りづらいレーザーによる除去

まず、1つ目であるレーザーによる除去。脱毛などにも使用されるように、レーザーは色に反応して熱を持ちます。このレーザーを刺青に強い出力で照射することで、火傷のような状態を作ります。火傷状態になった皮膚は組織が壊れ、代謝することによって、だんだん色が薄くなります。

この方法は、比較的皮膚の回復が早く、日常生活に大きな支障をきたさないことや、切除に比べて傷跡が残りづらいというメリットが挙げられます。当然ながらデメリットもあります。

まず、時間です。レーザー除去は最低でも5回の照射が必要ですが、3ヶ月に1回程度のペースでしか行えません。つまり、1年以上の時間がかかるということです。また、レーザーは「黒」「茶」「青」「赤」の刺青にしか反応しないため、人によっては効果が出ない場合もあります。

皮膚切除にもメリットとデメリットが

もう1つの方法である皮膚切除はその名前の通り、刺青の入った皮膚を切り取って、縫合する方法です。聞いただけでも痛そうですが、レーザー同様メリットとデメリットがあります。

メリットは、刺青の色に関係なく除去できること。場所にもよりますが小さいものであれば、1回の治療で除去が可能で、早期治療にも適していること。一方デメリットとして、縫合した部分の皮膚が伸びるまで、ツッパリ感がある、線状の傷痕が残る、レーザー治療に比べて1回の治療時間がかかる、抜糸、経過観察などで数回は通院しなければならない、などがあります。

「後悔先に立たず」にならないように

人差し指を立てるお医者さんの写真 提供:Alones/Shutterstock.com

刺青除去の際は麻酔をするので、施術中に痛みを感じることはほとんどありませんが、術後に麻酔が切れてからは痛みが発生する場合もあります。また、除去の費用はクリニックや刺青の大きさにもよりますが、数十万円、場合によっては100万円以上かかることもあります。

亀山院長は、刺青除去を考えている人だけでなく、これから刺青を入れようという人にも「刺青を除去するには、入れるときと同じかそれ以上の費用、時間、そして痛みをともなうということを知って欲しいです」と強調します。「消したくなったら除去すればよい」と単純に考えていると、後悔することにもなりかねないと肝に銘じておきましょう。

監修者亀山誠(横浜中央クリニック院長)

亀山誠先生の写真

2002年、昭和大学医学部卒業後、昭和大学藤が丘病院形成外科にて勤務。その後、多数の医局関連施設にて勤務。2009年、昭和大学藤が丘病院形成外科助教授に就任。2010年8月より、横浜中央クリニック院長に就任。

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