2017年12月より美容医療にもクーリングオフが適用

商品を購入後、一定期間内なら無条件で契約解除できるクーリングオフ制度。消費者を守る大切な制度としてお馴染みですが、実は適用されないサービスも少なくありません。美容医療業界もその1つで、これまで適用されていませんでした。しかし、トラブル増加や消費者保護の高まりもあり、法改正により2017年12月1日より利用者保護の対象になります。

ライター:DANVI編集部

「解約できない」など、治療トラブルへの対応

下を見ながら体育座りをしている男性の写真 提供:tommaso79/Shutterstock.com

美容医療は、医療技術の発展と美容への関心の高まりにより、身近なものになりつつあります。一方で、「高額の契約を結ばされた」「効果が出ていないのに途中で解約できない」など、治療に関するトラブルも散見されます。

これまで美容医療は、医学に基づいた施術が行われるという理由から、クーリングオフや中途解約が認められず、患者を悩ませることもありました。こうした中、患者を法的に保護しようという世論の高まりを受け、特定商取引法が改正されることに。これにより、2017年12月1日以降に契約したものは、クーリングオフ制度や中途解約が適用されるようになります。

今回の法改正は、美容医療に興味がある方にとって朗報ではないでしょうか。ただし、すべての美容医療行為にクーリングオフ制度が適用されるわけではありません。実際に対象となるのは、「脱毛」「にきび・ほくろの除去」「肌のしわやたるみの軽減」「脂肪の溶解」「歯の漂白」の5種類に限られ、かつ、契約期間が1ヶ月以上で金額が5万円を超えるもののみですから、注意しましょう。

事業者側に求められる説明責任

医者と握手をしている様子 提供:thansak253700/Shutterstock.com

美容医療は、救命や健康回復という目的で施術を受ける一般的な医療と比較すると、緊急性が低く、急いで施術を受ける必要はありません。そのため患者には、施術や費用などの契約内容をじっくり吟味し、判断する時間があるはずです。

しかし、これまで消費生活や消費者問題を扱う機関である国民生活センターに寄せられた相談や苦情には、医師からの十分な説明がないまま、その場で不適切な施術を受けてしまい、後からトラブルに発展した事例が多く見受けられました。これは、患者を法的に守る制度が整っていなかったことに加え、クリニックをはじめとする事業者側に説明責任を求めなかったことも原因の1つでしょう。

今回の特定商取引法改正で、事業者側が利用者に対して、施術内容や料金、期間を明示することが義務付けられます。そのため、事業者側の説明が不十分な場合や、虚偽によって勧誘した場合は、行政処分の対象になります。

これは、美容医療が一般に広がる中で、利用者を守る仕組みが整いつつあることを
意味します。治療時のトラブルや、サービス品質のあいまいさなど、懸念点が少なからずあった美容医療ですが、法改正の恩恵で、今後はより一層安心して美容医療を受けられるのではないでしょうか。

監修者中央クリニック

photo

開業30年以上、全国20院の美容形成外科グループ。開院以来、全国規模の大手美容外科では数少ない医療事故0件という「安心安全」の美容医療クリニック。日本初の医療機器や医療技術を積極的に取り入れている。

https://mens.chuoh-clinic.co.jp/
※当サイトは医師・医療従事者への取材や各種調査等で信頼できると判断した情報を元に信頼性・正確性のある情報提供を心がけております。ただし、当サイトで得られた情報を利用したことにより生じた結果に対し、DANVI編集部及び株式会社ナウプランニングは一切の責任を負いませんこと、予めご了承ください。

RELATED ARTICLE 関連記事